コラムフィールドワーク飲食店

【調査】富山市中心街はコロナ禍をどう乗り越えるか

・富山県民のコロナと飲食店に対する意識

 

新型コロナウイルス感染症の影響で、全国の飲食店が売上を大きく落とした。富山県の飲食店についても同様である。日本国内でコロナウイルス感染が初めて確認されたのは2020年1月16日。富山県内初のコロナウイルス感染者が出た3月30日までの約1ヶ月半で、富山県内のコロナウイルスへの警戒感は着実にエスカレートしていった。県内最初の感染者は富山市八尾町出身の大学生。彼女は関西方面の大学の懇親会で感染したと見られ、発覚した途端、彼女個人への誹謗中傷に加え、親族や友人にも被害が及び、噂ではありますが実家への投石被害もあったとのことだ。この事件から富山県では「絶対にコロナにかかってはいけない」という意識が強くなり、4月から6月までは全国以上に飲食店への客足が遠のいたと見られる。富山県では飛沫防止パネルや換気設備を整備した事業者に対して、定額10万円の補助金を支給するなどして、飲食店の感染対策の強化をはかっていたが、効果は限定的であったと言わざるを得ない。

・9月現在の人通り

週末夜のCICビル裏通り

 

写真は9月26日(土)20:00の富山駅南、居酒屋が並ぶCICビル裏の通りの様子である。雨とはいえ人の姿が見えないのはかなり寂しいもの。しかしながらこれがコロナ禍の富山の現状ということだ。経済活動が再開の動きを見せ、警戒感が解かれてきたとはいえ、富山の市場は全国的に見ても小さいと言わざるを得ないコロナウイルスの影響はかなり深刻なものである。

・繁盛店とそうでない店の差とは

深刻な売上減少に陥った飲食店が多い中で、売上をまったく落とさない店も存在する。駅前ビルの地下にある一軒のバーは、コロナウイルスの影響をほとんど受けておらず、20席ほどある店内は常に満席。その違いはなんなのか、閑散とする他店と比較したところ、浮かび上がった大きな差は「ロイヤルカスタマー」の存在だ。ロイヤルカスタマーとは店舗やサービスに高い忠誠心を持つ、言わば常連客のことである。特にオーナーと顧客のつながりが深い店舗は、より強固なロイヤリティを獲得している。繁盛店はこのロイヤルカスタマーが大半を占め、彼らがさらなる顧客を呼んでいる。コロナ禍中では顧客も新規店舗の開拓に足踏みし、馴染みの店を選択する傾向が強くなるため、コロナ以前に多くのロイヤルカスタマーを獲得している店舗が、勢いを落とさず経営を続けている条件となる。これは熱狂的なファンを抱えるラーメン店「二郎」や、「スターバックスコーヒー」などを見れば明らかだ。

ロイヤルカスタマーで賑わう繁盛店の様子

・今後の駅前飲食店の課題

コロナウイルスにより縮小した駅前飲食店市場ですが、先に述べたように「ロイヤルカスタマー」の存在がキーとなることは間違いない。時代に逆行するように見えるが、デジタルアナログ問わず店舗と顧客の密接つながりが、繁盛店の必須条件となる。ロイヤルカスタマーは大切なリピーターであると同時にSNSが普及した現代では、自発的に情報発信をし、新たな顧客を獲得する広告塔の役割を担ってくれる。今までも彼らの存在は重要視はされていたが、今後ますますその価値が高まるものと予想される。アフターコロナへ向かう中、顧客にどう寄り添うかが問われている。

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